そもそもNIPT(新型出生前診断)とは?
NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing)は、母体の血液を採取するだけで胎児の染色体異常の可能性を調べることができる出生前診断の一種です。従来の出生前診断には羊水検査や絨毛検査がありましたが、これらは侵襲的(羊水に直接針等を刺すよう)な検査であるため流産のリスクが伴います。一方、NIPTは非侵襲的(採血のみ)であり、リスクがほとんどないことから近年多くの妊婦が選択するようになっています。
検査では胎児由来のDNA断片を分析し、ダウン症(21トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー)、パトウ症候群(13トリソミー)の可能性を調べることができます。ただし、確定診断ではなく、あくまで可能性を示すスクリーニング検査であるため、陽性の場合は追加の確定診断が推奨されてます。ほとんどの人がこれを受ける目的としてダウン症の有無を確認する人が大半だと診断をしてくれた先生が言ってました。確定診断ではないために、陰性の場合でも絶対にこれらの染色体異常ではないということは保証されておらず、陰性の場合は限りなく低いですという感じの説明でした。以下に、厚生労働省がNITPに関する基礎知識をまとめた資料もあるので、興味があれば夫婦で一緒に読んでもらうとお互いに知識を深める手助けになると思います。
厚生労働省のNITPに関する基礎知識の資料:https://boshikenshu.cfa.go.jp/assets/files/history/r4/tr2_lecture_1.pdf
妊娠が判明してから、嬉しさがやっぱり一番でした。母子手帳をもらったり、産院での様々な資料をもらって読んでいった一つに赤ちゃんの健康に関することが書かれていました。それがNIPTでした。そもそもNIPTがありこと自体知らず、資料を読んで初めて知りました。検査は妊娠10週目から18週目までの間で受けることができて、10週目より前だと検査しても母体の血液中に胎児由来のDNAが十分でないために判定ができない場合や偽陽性や偽陰性が生じる恐れがあるみたい。僕たちは何日も悩んだ末にNIPTを受けることを決意し、その過程で感じたことや学んだことをまとめました。これから受けようか迷っている方の参考になればと思います。
NIPTを受ける決断に至るまで
NIPTの資料をもらってから、受けた方がいいか、受けない方がいいのかということで悩む日々が続いてました。年末年始を挟んでいたこともあり、考える時間はたくさんありました。受けた後のことも考えるとやはり腰が重くなる。もし陽性が出てしまったらどうしよう陽性が確定したらおろすという選択肢が出てきてしまう。おろすという選択肢を考えるというのが皆さんも一番考えるところだと思います。ただ、ダウン症の子供を育てられる自身があるかといわれると僕たちには難しいのではないかという決断に至りました。そしてNIPTを受けることを18週目の健診の際に先生に伝えました。ただ期限ぎりぎりであったこともあり、明後日に予約を入れますので来てくださいとのことでした。なぜ18週目までが期限かというと、もしNIPTで陽性が出た場合に羊水検査(確定診断)を行うための期間とその後、おろすとした場合21週6日目までしかできないため、スケジュール的に難しくなるためである。
検査の流れと当日の様子
予約したのは通っている産院で、事前にカウンセリングが行われるとのことでした。ここでは、出生前診断の意義や検査の限界について丁寧に説明があり、不安に思っていることや疑問点を先生に話し、「結果にどう向き合うか」という心構えについても今一度考えさせられました。
採血自体は数分で終わり、結果は資料には1週間程度と書いてあったが、早ければ3,4日で来ますよと言われ、産院からの結果連絡を待つばかりでした。受付での費用は99000円と費用的にも考えるところではあると思います。その後の結果を待つ間は、やはり不安でいっぱい。どのような結果が出ても冷静に受け止める準備ができているだろうか、自分たちはどういう選択をするのか・・・そうした考えが頭の中を巡りました。
結果を知った瞬間
金曜の夕方でした。妻からLINEが届いて「陰性だったよー!!」。ホッとした瞬間でした。毎日陽性だったらどうしようという話になり、受けた後も受けてよかったんだよねという話になっていました。なので陰性の連絡を受けてこれ以上不安になる必要がないという解放感はありました。
しかし、陰性であっても100%安心できるわけではないこと、NIPTの結果が陽性だった場合の対応についても再認識する必要があると感じました。出生前診断はあくまで「可能性」を示すものであり、診断をどう受け止めるかは夫婦や家族の考え方次第です。
検査を受けてよかったと思う点
NIPTを受けたことで、心理的に少し安心感が得られたことは大きなメリットでした。また、カウンセリングを通じて「遺伝や染色体異常についての理解を深められた」ことも、良かった点の一つです。今は若い人でも受ける人が多いみたいで、妊娠や出産に向き合うための一つのきっかけとなり、考え方がより広がったように思います。
NIPTを受けるか迷っている方へ
もしNIPTを受けるかどうか迷っているなら、まずはしっかり情報を集めることをおすすめします。費用の面や、結果の受け止め方についても考えた上で、夫婦や家族で話し合いながら決めることが大切です。僕自身も、たくさん悩みましたし、受けることが本当に良い選択だったのかはまだ分かりません。でも、「今できることをしておきたい」という気持ちは、少なからず安心感につながるものだったと感じています。やらずに後悔するより、やって後悔する方がいいという考えで受けることを決めてもいいと思います。受ける選択も受けない選択も家族それぞれが決めたことだから、正解のないことだからせめて後悔のないようにしよう。
妊娠期間は不安も多く、決断の連続ですが、一つ一つの選択が「納得できるものであること」が何よりも大切です。この記事が、同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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